バックパッカー見習い記

食わず嫌わないで生きたい

命拾い。そして無事にルアンパパーン到着。(8/26)

 

最初に目が覚めたのは午前0時ごろ。

強い雨足と時折走る稲光に不安を覚え、窓の外を眺めていましたがいつのまにかまた眠っていました。

 

 

2度目は午前3時ごろ。

かなり道が荒れているらしく、道路に空いた大きな穴の前で減速しては慎重に進んでの繰り返してなかなか進んでいないようでした。

 

 

3度目はすでに明るくなった午前6時過ぎ。

到着は6時半の予定でしたが、まだかなりの山中らしく、これはまた到着が遅れるのかと思いながら熱帯の山を観察し始めました。

 

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この草むらのすぐ向こう側は崖です。ガードレールは一切見ませんでした。

悪い想像が得意な人は乗らないことをお勧めします。笑

 

 

午前8時半ごろ。バスが前の車の行列に合わせて停車しました。

運転手らがぞろぞろとバスを降りて何事かと調べに行きます。

 

実はここまでの2時間でも、夜中降り続いた雨のせいだと思われる土砂崩れによって道を半分ほど塞がれたのを停車してはどうにかして進んで来ていたので、またそれかと待っていました。

 

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 十分置きくらいの感覚でこんな状況に出くわしていました。

 

 

しかしこの日最後の停車の原因は、かなり大規模な土砂崩れのようでした。

 

 

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 自分の座席からの眺め。土砂に覆われている部分は全て道路です。辛うじてバイクだけが慎重に通過しているという状況でした。

 

 

もうすでに予定を4時間近く遅れており、すっかり暑くなった車内から外に出て土砂の様子を眺めていると、同じバスに乗っていた日本人の男性に声をかけられました。

「日本人の方ですよね?」

はい。

「歩いて下山しません?」

僕も同じことを考えてました。

「行きましょう!」

 

確かこんな会話だったと思います。笑

 

僕らの動きを見て他にも数人が一緒に歩くことになりました。

 

聞くところによると行き止まってしまったこの場所からルアンパパーンまでは約33キロ。

麓の町まで行けばトゥクトゥクなりヒッチハイクをするなりしてルアンパパーンまで行けるだろうとの見立てで僕らは歩いて下山することにしました。

 

 

荷台からリュックを取り出し、土砂にすっかり覆われてしまった問題の道路まで来るとすでにショベルカーが来て復旧作業を始めていました。

 

 

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途中で泥に足を取られて靴を黄土色に汚しながらショベルカーの横を通らせてもらい、下山スタートです。

 

 

一緒に泥だらけになりながら歩き始めたオーストリア人の男性はすぐにバイクをヒッチハイクして山を降りて行きました。達者でな!

 

結局、日本人の男3人で歩くことになりました。

よく話してみると彼は同い年の大学生で、1年間休学して世界中を巡っている最中だそうです。

もうすでに40カ国は行ったんだとか。すげえ。

 

 

やはりそんな彼の思い出話は面白いものばかりで、まるで遠足にきているような気分で2、3kmほど来ました。

すると、地元の方と思しき男性が運転するトゥクトゥクが通りかかり、乗せてもらえることに!

一気に麓の村までたどり着くことが出来ました。

コープ・チャイ!

 

 

この時、時刻はすでに昼前。

 

思えば、バスに乗る前に肉まんの親戚のようなものを1つ食べたっきり、何も口にしておらず腹ペコだった僕らは、村の食堂で昼飯を食べました。

 

空いていた腹を満たし、会計を済ませようと席を立ったその時です。

あの悪夢の様な瞬間が訪れたのは。。。

 

 

目の前の道路を僕らの乗っていたバスが通過して行ってしまったのです!笑

 

どうやら土砂の撤去が無事に終わり、滞っていた車列が山をゾロゾロと下ってきているようでした。

 

気を取り直して歩いて見ましたが、道路にトゥクトゥクやバスの姿は無く、地元の人々と思われるバイクとすれ違うだけです。

 

 

選択肢はヒッチハイクしか無くなりました。

 

 

一緒に下山した彼はこれまでもヒッチハイクの経験があるらしく、積極的に手を挙げて僕らを後ろから追い抜いていく大型のトラックにアピールしてくれていました。

 

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歩いて下っていた時に見た光景。

かなり急な流れだったが、それでも子供は悠々と泳いでいた。

 

 

確か50台目くらいだったと思います。車体後方にトラックの様な荷台が付いた大きな自動車が停まってくれました!

 

「Thank you!」と僕らは叫びました。

 

 

タイからやって来たという若いお兄さん二人組の荷台に飛び乗り、熱帯の大自然に囲まれた山道を風になってぐんぐん進んで行きます。

 

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かなりのスピードが出ていたので恐かった反面、すごく爽快だった

 

 

1時間弱、トラックに揺られてルアンパパーンの街の入り口まで到着しました。

 

ありがとう。とお礼を言い、3人で集めた感謝のお金を渡そうとすると

「いやいや!いいんだよ!」

という感じのジェスチャーで断られました。

 

 

結局、僕らが一時は歩こうと覚悟を決めたおよそ33kmの道のりのうち、実際に歩いたのは多分2、3kmです。笑

 

優しい方々に助けられました。ありがとうございました。

 

人生、なんとかなるんだ。と強く実感できました。

 

 

予約していた宿にチェックインして少しメコン川沿いを散歩したり、遅めの昼食を食べたり、仮眠をとったりしてダラダラしているとようやく日没前の時間になりました。

 

プーシーの丘という夕日が良く見える観光スポットがすぐ近くにあったので登ることにしました。

 

途中で、日本人の同世代の男女と知り合うことが出来た為、5人で階段を登って丘の上に。

 

 

そんなに広くない丘の上に、かなりの数の観光客が雨季の貴重な夕日を捉えようとカメラやスマホをかまえて待っています。

 

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せっかく晴れていたのに夕日の前にだけ雲が。。。

それでも綺麗なオレンジが見れました。

手前はメコン川

 

 

日が沈むのを横目に丘を下り、5人で飲むことに!

 

 

 

明日にはもう揃わないメンバー

 

一期一会。

 

これが旅の醍醐味なのかもしれないと感じました。