バックパッカー見習い記

食わず嫌わないで生きたい

象使いになりました。(8/27)

 

 

今日は早起きです。

 

 

前日、宿の受付でパックツアーを申し込んでいて、そのピックアップの時間が8時半だったためです。

 

 

そのツアーの内容というのが、

・お酒を作っているという村を訪問

・クァンシーの滝

・象使いの免許取得

という内容です。

 

開始が朝の8時半で、終了は夕方5時です。これで1人280.000キープ(約3600円)です。移動と昼食も付いているというのでこれはお得だと判断してお願いしました。

 

 

案の定、30分ほど遅れてピックアップが来て、出発。

 

ルアンパパーンの穏やかな街を抜けて木々が生い茂る山道にすぐ入ります。

 

1時間ほどはちゃんとした「道路」を走っていたのですが、その後の1時間弱はひたすら泥と砂利(というよりは石、てか岩。)の道を行きます。

逆になんでタイヤはパンクしないんだろうと不思議に思うくらい悪い道でした。当然、激しく揺れ続けました。

 

 

途中から道の横に現れたメコン川の眺めているとやっと到着です。

 

敷地に入るとすぐそこに象がいました。

犬や猫がその辺にいるのと同じような感じで象がいたので不思議な感じです。

 

僕らが乗っていたバンはまさに象の鼻先に停まりました。

 

車を降りるとすぐ目の前に象がいます。

やはり実物を近くで見るとかなりデカく、ちょっと怖くさえあります。

 

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本物の象使いと象たち。

 

 

息をつく間も無く、乗馬ならぬ乗象が始まりました。

女性は象の上に取り付けられた専用の籠みたいな椅子に座ります。

しかし、象使いの免許を取ろうという僕ら男性客は直接象の首の上に乗るように言われました。

 

硬くて短い毛が生えた首の上に短パンに裸足という状態で乗ったので最初は内ももがチクチクして気持ち悪かったのですが、すぐに慣れました。

 

象一頭につき2人の人間が乗ることになっていて、僕は中華系オーストラリア人の女性とペアになりました。

僕が首の上に乗り、彼女は背中のカゴに乗ります。

 

乗ってみると結構高くて爽快です!

 

 

ツアー客8人をそれぞれ2人ずつ乗せた4頭の象たちはぐんぐんジャングルに覆われた近くの山の方に登って行きます。

 

30分ほど散歩(落ちないように必死だったけど)した後、一旦休憩となりました。

僕らの休憩じゃなくて、象たちの休憩です。笑

 

 

この間、僕らは象を操るための言葉を覚えなければなりませんでした。

 

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これらの言葉を怒鳴るように象に言い聞かせなければ命令を聞かないとの説明がありました。そうすることによって僕ら人間の方が立場が上である事を示さなければならないのだそうです。

 

結局、僕らの命令は一度も通らなかったけど。笑

 

 

(象の)休憩が終わり、再び象に乗るように言われました。

 

さっきの散歩コースと逆方向にメコン川があって、その方向に進みます。

僕ら象使い見習いは必死に「進め!」だの「止まれ!」だの命令しましたが、彼らは聞く気もないといったような感じでした。笑

 

 

 

そのままメコン川に突っ込みます。

 

 

落ちないように必死でしたが何せ捕まるところが無く、何度も振り落とされては象によじ登るを繰り返しました。

 

先輩象使いが象に暴れるように指示をしていたようでした。

おそらくそうして僕らのような観光客を楽しませて来たんだと思います。

 

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メコンの水は意外とひんやり冷たくて気持ちよかったです。

泥色に濁って見えますが、実際に入ってみると日本の川と変わらずサラサラで匂いもありません。

少し離れたところに象のウンコは浮かんではいましたがね。

 

 

象に乗ったまま岸に上がって、メコン川を眺めながらの昼食。

別に豪華なメニューが出て来たわけではないけれど、素晴らしい昼食でした。

 

 

先輩方に別れを告げ、また未舗装の悪路を進むと村というより集落のようなところにバンが急に停まりました。

 

運転手が

「Five minutes.」

とだけ言い、車を降りたので

おいおいたった五分かよ。と思いながら外に出るとその理由が分かりました。

一軒だけお酒の瓶を並べた店があるだけだったのです。

 

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瓶の中に蛇やサソリが入った面白いお酒があったので買って帰りたかったけど、日本国内に持ち込めるか分からなかったので無難に赤ワインを値切って購入しました。

 

もし税関で止められたら、勿体無さすぎてその場で一気飲みする事になると思ったからです。

 

試飲としてワインとクソ強い謎のお酒を数杯勧められて飲んでいると、運転手のおっさんがニヤニヤしながらお代わりを注いでくれ、自分の分まで注いで乾杯をし始めました。

 

うん。この後は飲酒運転の車に乗るのか。日本だったら絶対に止めるけど。まあラオスだしいいのかな。

と、冷静に(果たして冷静だったのか今となっては疑問なんでけど)考えながら車に再び乗り込んだのでした。

 

 

 

最後の目的地であるクアンシーの滝に着いたのは、確か15時頃だったと思います。

 

滝まで少し歩くのですがその道中で熊を飼育しているスペースがあり、そこを寄り道しながら歩けるようになっていました。

数頭の熊が重い思いの場所でのんびりしていました。

ガラスのケージのところもありましたが、1つはただのフェンスでしか囲われておらず

「これ、熊がその気になれば簡単に超えてこっちにくる事出来るよね。」

という感じでした。

 

今までそんな事故はなかったのかと疑問は湧きましたが、怖いのでまだ調べていません。

これから行く人は調べて見てから言って見たほうがいいかもしれません。

 

 

緩やかな坂道の両脇に熱帯気候らしい植物が生い茂っていて、ずっと日陰を歩くことになるので涼しくて気持ちがよかったです。

 

 

思っていたのより3倍くらいデカい滝でびっくりしました。笑

 

 

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滝壺のすぐ手前に設置されている橋の上から。

水量が多くてしぶきですぐに濡れてしまいました。

 

 

現在、東南アジアは雨季にあたり、一年の内でも水量が多い時期のようです。

 

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乾季の時期は水量が少なくて流れも穏やかなので、泳いだり出来るようです。

ですが、この時は入ったら死ねるくらいの激流でした。

 

 

満足してもと来た道を戻り、店でシェイクと野菜チップスを楽しんだところでこの日のツアーの全行程は無事終了。

 

ルアンパパーン市内のツアー会社事務所に戻り、象使いライセンスとやらを発行してもらいました。

もちろん非公式のものですが、思い出として残せるという意味で取得してよかったなと思っています。笑

 

 

 

一昨日の土砂崩れの一件からここまで一緒に行動して来て、すっかり仲良くなった日本人の同級生の彼と、この時点でお別れすることになりました。

 

彼は26時間かけてベトナムのフエまで行くバスに乗るそうです。

 

どんだけしんどいバスかて。笑

 

またどこかで会いたいです。

 

彼が乗ったピックアップのトゥクトゥクが小さくなるのを見送るのはもちろん寂しかったですが、眼に映る映像がまるで映画の別れのシーンにそのまま使えそうなくらいに良い構図だったので少し笑えもしました。

 

 

トゥクトゥクというのは、バイクの後ろに人が5、6人ほど乗れるくらいの大きさの屋根付き台車がくっついてるだけの乗り物です。

 

大したスピードは出ませんし、後ろが大きく開いているので手を振る彼の姿は全身しっかり見えます。

それが一本の道を進んでだんだん小さくなっていきます。

 

うまく伝えられているのか分かりませんが、とにかくやけに感傷的になれる映像でした。。。

 

 

 

この先にもこんな出会いが待っていることを雨季の曇り空に願いながら、すっかり毎晩の恒例となったビールを元の2人で乾杯しました。