ビエンチャン2日目。(8/25)
まだ半日そこらしかビエンチャンの街を歩いてない僕が言うのは全くの無責任ですが、これといって見て回るところがないという印象です。
特徴と言えば、トゥクトゥクのおじさん達の勧誘がやたらとしつこいところです。笑
僕らのここまでの経験で、値切るためには交渉の途中で帰るフリをすればあっちから値を下げて来るということが分かっており、それを今日も実践していました。
すると遂にはトゥクトゥクに乗ったまま
「そっちの言い値でいいからとりあえず乗ってくれ!」
と恐らく言いながら(ラオス語で)追いかけて来たくらいです。笑
今日は宿からも歩いて1キロくらいの位置にあったワット・シーサケットに行きました。
バンコクのものと似た外観を持つこの寺院の特徴は本殿の内壁と、それを四角く囲う長屋の中に無数の仏像が整然と並んでいる点です。
全ての像が本殿内に座る金色の釈迦像の方を向いて同じく座っています。
金色なだけで全く別の扱いを受けるのかと、罰当たりな感想が浮かんだのを飲み込み、いよいよする事が無くなった僕らはビエンチャン到着時に目にしていた大きなショッピングモールへ行くことにしました。(どうせ何も買わないくせに笑)
フルーツや野菜などを売る露店がズラリと並ぶ通りとは対照的に掃除が行き届いたそのモールに入ると、やはり外と中とで格差を感じざるを得ませんでした。
日本では目にすることのない残酷なコントラストです。
フードコートで昼食を済ませてぶらぶらと歩きながらする事を探しますがなかなか見つかりません。
4階に映画館があるとの案内を見て行ってみましたが、ラオスの映画が1つもなかったので引き返しました。
結局、何も見つからず宿に戻って夜行バスのピックアップまで休むことに。
ピックアップのバンに揺られること40分。
街のはずれにある北バスターミナルに到着、出発の午後8時半まで1時間以上の待ち時間をなんとか潰します。
先日の寝台列車に引き続き、人生初の寝台バスです。
靴を脱いで車内に入り、リクライニングをあと少しで倒しきるような角度で止まった座席に腰を下ろしました。
座席は2段になっており、僕は上の段で下は赤ちゃんを抱えた恐らくラオス人であろうお母さんでした。
赤と青の落ち着かない照明と東南アジア恒例の温度下げすぎエアコンを付けて発車。
すぐに街を抜けると長い田舎道をかなりのスピードで進みます。
途中で何度か田舎の商店の前に停車し、運転手らスタッフが店員と談笑して何かを買ったりしているようでしたが、乗客には関係ないようです。謎。
出発から2時間ほどでバスは山道に入り、凸凹の道を進み続けます。
時間通りに着くと良いけど。。
こんちわ、ビエンチャン(8/24)
目が覚めたのは午前5時。
窓の外はもうすでに明るくなって来ていました。
ラオスと国境を隔ててタイ側に位置するノーンカーイという駅についたのは定刻より少し遅れた午前7時過ぎでした。
前日、アユタヤのレンタサイクルのおばさんに寝台列車でラオスに行くんですと言ったら、
「寝るときも盗られないように荷物を抱いて寝なさいよ!」
と言われたので少し緊張して乗り込みましたが結局は何の問題もありませんでした。
降車してすぐに国境越えをする為の列車の切符を買うために窓口に並ぶと、受付のお姉さんから
ノーンカーイ → タナレーン → ビエンチャン
までの列車と乗合バスのセットを300バーツで勧められたのでそれを買うことにしました。
(少し高いかなという気がしていましたが、案の定2倍近くぼったくられてました笑)
この後、あって無いような改札を通りタイ出国の手続きを済ませ、ラオス側の国境の街タナレーン行きの列車に乗り換えます。
だだっ広い駅にポツンと停まっていた2両編成の列車でメコン川を渡り、ラオスに入国します。
人生初、陸路での国境越えです。
タイ側から友好橋に差し掛かったところ。茶色く濁った雄大なメコン川です。
ラオス側に渡ったところ。あっという間です。
出発から15分ほどでラオス側のタナレーン駅に着きます。
降車するとすぐイミグレーションがあり、入国審査を受けます。
すると審査官のおっさんおばはんの2人コンビが入国スタンプを押す手前で
「一人50バーツだ。」
と金を要求して来ました。
もうタイバーツは使い切ってしまい、2人で40バーツしか残っていませんでした。
すると2人はしょうがねえ奴らだと言わんばかりに40バーツを受け取り、少し乱暴にスタンプを押してこちらによこしました。
僕らの後から入国して来た日本人のおじさんからそんなものは詐欺だから払っちゃいけないよと教えられましたがもう後の祭りです。
国の玄関が腐ってるとは本当に気分の悪いものです。
地球の歩き方にも情報が載っているのでこれから行かれる方は絶対に払わないでください。
列車に乗っていた全員の入国審査が終わったところで割り振られたバンに乗り込み、ラオスの首都ビエンチャンに向かいました。
駅から中心部のバスターミナルまで40分ほどの移動でしたが、風景はずっとのどかな畑と田舎町の繰り返しでした。
大きな建物が見え始めてすぐにバンはトゥクトゥクがぎっしり並んで停まっている通りに停車しました。
マップによると、ここから宿までは2キロも無いようなので試しにラオスのトゥクトゥクに乗って向かいました。
チェックインを済ませて荷物を置き、ひとまず有名な凱旋門に向かいました。
数本の大通りが交差する大きな円形交差点の中心にそびえるこの門は、以前フランスの統治下にあった時に建てられたものだそうです。
門の上にも登れるようになっており、お金を払って登って自分を中心に広がる道路をぐるっと眺めました。
疲れもあった為、ここから少し遠回りしてメコン川沿いを歩いて宿に戻って休みました。
明日の夜はもうここを後にしてルアンパパーンに向かいます。
移動は楽しいけど疲れるな。。
バンコク→アユタヤ→ラオスへ。
10時の電車でアユタヤへ向かうため、少し早起きして9時過ぎにはチェックアウト。
会うたびにすり寄って来てお腹を出して甘えて来たこいつともお別れ。
達者でな。
タクシーを捕まえ、バンコクの中心駅であるフワランポーン駅へ。
早速チケットを買ったところでまだ少し時間があったので、食堂で腹ごしらえしてからホームへ行きました。
ここまでの旅は本当に遅延が多く、どうせまた今回も遅延するんだろうと構えて待っていましたが、予想通り1時間以上待たされることに。
結局乗り込んだのは1本後の便です。笑
ですが、いちいち遅延に対して怒っていてもしょうがないし、ここでもまた良い出会いがありました。
ホームでボーッとしている僕らに「日本人の方ですか?」と声をかけてくれたのが、僕の30 Lのリュックの2倍くらいはありそうな大きいリュックを背負ったK君でした。
そこから1時間以上あった待ち時間は、10分おきくらいにやって来る物売りのお婆さんから買った10バーツのジュースやフルーツを食べながら、お互いの情報を交換したり、世間話をしたりしているとあっという間でした。
彼はホーチミンからカンボジアを通ってバンコクに来ており、今から僕らと同じくアユタヤに向かうところだったらしく、そこまで一緒に向かうことに。
やっと電車に乗り込んだ時間は本来ならもうアユタヤに到着している時間でした。笑
停車中に隣の電車から窓越しに何かを売り込んで来るおっさん。
車窓からの眺めは緑が多く、のどかでした。
かなりノロマな電車に揺られること約1時間半。やっとアユタヤに到着!
もう正午をとっくに過ぎていました。
K君と3人で昼食をとり、アユタヤ中心部に行くためにフェリーに乗りました。
わずか3分の船旅。フェリーというより渡し船と言ったほうが正確かも。片道5バーツ。
対岸のすぐそこにレンタサイクルがあったので自転車を借りることにしました。
アユタヤはコンパクトな街で、移動は自転車で事足りました。
まずは、菩提樹に埋もれた顔があることで有名なワット・マハータートへ向かいました。
こんなやつです。
(引用画像です)
予想以上に小さかったのですが、このような姿になった歴史を考えるとどこかたくましくも見えました。
メインの仏塔に登った所から撮影。このような赤煉瓦造りの遺跡が街中に残っています。
以前この地で栄えていたアユタヤ王朝がビルマ軍によって侵攻・破壊され、1967年に滅亡しました。
その際、たくさんある仏像の頭部はほとんど上の写真のように破壊され、いまはこのような姿で静かに佇んでいます。
その時に転がっていた仏像の頭部の1つが長い年月をかけて菩提樹に包まれ、あのような神秘的で異様でもある状態になったのだそうです。
この遺跡からさらに駅から遠ざかる方に向かってペダルをこぎました。
途中で観光客を乗せたゾウの一隊に遭遇。
歩行者なんて気にも止めない車やバイクもゾウにだけは停車して道を譲ります。
大きいって偉大ですね。
さらに奥へと進むと、野ざらし状態の巨大な涅槃像が突然姿を現します。
立派な寺院の中にある巨大な仏様はここまでで何体か見ましたが、このように野ざらしのものは初めて見ました。
この写真を撮ってすぐこの旅で初のスコールを体験しました。
ずっと雲行きは怪しかったのですが、突然の大粒の雨と雷鳴に驚きました。
どんなに大降りでもやはり穏やかです。
こんな大人になりたい。
1時間くらい雨が止むのを待たなければなりませんでしたが、この遺跡の前で商売をされているタイ人のおじさんが雨宿りの場所と椅子を提供してくれました。
「Thank you」
と僕がいうと少し微笑んで店の中に戻って行かれました。
その店の2つ隣には、あの涅槃像の前で参拝用のお線香を売っていた若いお母さんの店があり、そこの娘さんと触れ合う機会を持てました。
フィリピンに滞在した時から感じていたことですが、こっちの子供達は目がパッチリと大きくとても可愛らしいです。
タイの子も例外ではありません。
スコールには参りましたが、可愛い天使に癒しの時間をもらいました。
元気でね!
アユタヤに宿泊するというK君とはここでお別れです。
「またどこかで。」
お互いにそう言って握手しました。
自転車を返却してフェリーで川を渡り、駅周辺の食堂で夕食を取ってから駅に行きました。
珍しくほぼ定刻通りにホームに入って来たバンコク発ノーンカーイ行きの寝台列車に無事乗り込み、この日は就寝です。
炎天下のサイクリングは疲れました。笑
明日はいよいよラオス入り。
人生初の陸路での国境通過です!